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あけみちゃん基金60年 「一人でも多くの子供を救って」 長年携わった老医師がエール

2025.11.21

産経新聞 令和7年11月19日配信

 

国内外の心臓病の子供たちを救う「あけみちゃん基金」(産経新聞厚生文化事業団運営)が来年6月、設立60年を迎える。長年「あけみちゃん基金」に執刀医や運営委員長として携わってきた国立循環器病研究センター名誉総長で、大阪大名誉教授の川島康生(やすなる)さん(95)は「経済的理由で移植を断念することがないよう、一人でも多くの子供を救うため、国境を越えた活動をこれからも続けてほしい」と期待を寄せた。

川島さんは、心臓移植が普通の心臓手術の一つとして行えるよう、心臓外科の発展に尽くし続けた。日本の心臓移植医療の確立に貢献し、心臓手術の安全性や精度向上に努めてきた功績が評価され、令和7年度の文化勲章も受章。基金設立から60年を迎えることに「もう還暦。そんなにたったのかと驚きです」とほほ笑む。

基金とのかかわりは、米国留学から帰ってきた若手医師時代から。たびたび国内外の心臓病の子供の手術を執刀し、多くの命を救ってきた。平成15年からは基金の運用にも参画。25年からは運営委員長を務めるなど、19年間にわたって活動を支え続けた。

基金が設立された昭和41年当時、心臓病の手術には多大な費用がかかった。川島さんは、経済的な事情で手術を受けられない海外の子供にも適用範囲を広げてきた基金の姿勢を評価し「遠い海外での手術も、率先して取り組む医師にも恵まれた」と振り返る。

心臓病の手術には高い技術力が求められる。日本の医師が外国に出向いて治療することは、「現地の医療レベルを向上させるという点で意義が大きい」といい、「(基金は)技術力の発展や底上げにも大きく貢献した」と話す。

ただ、東南アジアなどには現在も心臓病の手術が進歩していない国があると指摘。運営に携わっていた際にも、手術に行くことがかなわなかった国もあるといい、「国境を問わずに救える命は救いたい。活動がさらに広まってほしい」と願った。

大阪大名誉教授の川島康生さん

 

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