もうすぐ1歳、記念になるね 愛媛大医学部付属病院で「出張撮影会」 闘病中の子供笑顔に
2026.3.2
産経新聞 令和8年2月27日配信

闘病中で入院を余儀なくされている子供たちとその家族に記念写真を撮る機会を作ろうと、愛媛大医学部付属病院(愛媛県東温(とうおん)市)で27日、出張撮影会が行われた。お気に入りのドレスや着物に着替えた子供たちが、カメラを前にとびっきりの笑顔を見せていた。
出張撮影会は国内外の心臓病の子供たちを救う「あけみちゃん基金」(産経新聞厚生文化事業団運営)と、子供写真館の大手「スタジオアリス」(大阪市)が各地の病院で企画。この日は、入院中の子供7人とその家族が参加した。
検査入院をしている生後11カ月の奥谷一貴くんは、紺色の服に身を包んで撮影。母の貴江さん(28)は、「お宮参りも行けていなかったので初めての撮影だった。もうすぐ1歳になるので、いい記念になった」と喜んだ。
国指定の難病で入院中の小学6年の三島大輝くん(12)は、3月に小学校の卒業を控えている。フォーマルなスーツの衣装を選び、家族で撮影を楽しんだ。最近は体調不良が続いたこともあり、母の早希子さん(39)は「卒業式までに退院できるか分からなかったので、こうした機会はうれしいです」と話した。

出張撮影会を見守った愛媛大医学部付属病院の杉山隆院長は「闘病生活を送る子供たちが家族と笑い合っている姿を見られてよかった」と目を細め、「入院している子供が少しでも楽しい経験ができるように工夫していきたい、という思いが強くなった」と話した。
同病院は中四国地区で唯一の成人の心臓移植実施施設に認定されており、昨年5月には初の心臓移植手術を行った。
杉山院長は「国内での心臓移植手術はドナー不足などさまざまな課題を抱えており、渡航移植を選択せざるを得ないケースがある」と指摘。「国内で手術してあげられるようにしたいという気持ちは大きい。救える命を増やす取り組みを推進していきたい」と力を込めた。